資格を取得しても、ビジネスにはならないこと
ある日、理学療法士の方からこんなご相談をいただきました。
「スラトレ®認定コーチになりたいのですが、どういう手順でなれますか?」
おそらくその方は、履歴書に書けるような“次の資格”を探していたのでしょう。
面談を通じて、スラトレ®の学びの流れや、プロフェッショナルコーチとしてのステップを丁寧にお伝えしました。すると、こう返ってきました。
「スラトレ®を受講して → プロ養成講座を受けて → それでもプロになれる保証がないのなら、辞めておきます」
このようにして辞退されたのです。
え?だって、まだスラトレ®を受講していないのだから、本当にプロコーチになりたいかどうかなんて、分からないじゃん。
ですが、後に気づいたのは、過去の自分もそうだったということ。
そして、ここで知っておくべき大切なことがあります。
それは、「資格を取得しても、ビジネスにはならない」ということです。
資格をいくつ取ってもキャリアが進まない理由
多くの方が、すでに国家資格や専門資格を取得し、現場でしっかりと実績を積まれています。
本来であれば、それだけでもう十分なはずなのです。
しかし、長年「医療系」という限られた環境の中で働き続けていると、
その“十分さ”に自分自身で気づけなくなってしまうことが多くあります。
実際、医学と看護の大学院の両方を修了され、医学博士・看護博士の学位を取得された方でも、
「学歴も肩書きも揃ったけれど、結局、心は満たされなかった」
とお話されていたのが印象的でした。
そうなんです。「なんのために取得するのか?」が大切なんです。
資格や学位をいくら集めても、実際に収益を生むビジネスとは、まったく異なるものです。
実は資格は“幸せ”にもつながらない
もう一つ、大切なことがあります。
それは、資格や学位をどれだけ増やしても、それが「本当の幸せ」に直結するわけではない、ということです。
資格を取ること自体が目的になってしまうと、次第に「また別の何かが必要かもしれない」と、終わりのない追いかけっこに陥ってしまいます。
心の奥にある「このままでいいのかな」という違和感。
その感覚こそが、今、あなたが本当に望んでいる“幸せのかたち”を問いかけているのかもしれません。
資格と業務の不一致
資格とビジネスが一致しないことをすでに述べました。
ここで大切なのは、資格には「業務を可能にするもの」と「付加価値としての学位」があるということです。この2つは本質的に異なります。
- 医師免許を取得すれば医業ができる
- 看護師免許を取得すれば看護ができる
ここで一つ区別しておきたいのは、
- 業務を可能にする資格(例:医師免許・看護師免許)
- キャリアに付加価値を与える学位(例:博士号・修士号)
この2つは明確に役割が異なります。
博士号や修士号を取得しても、日々の業務内容そのものが大きく変わるわけではありません。
資格を活かせないと悩むあなたへ|事業構築で本当に必要なものとは
キャリアlabにお越しになる方は、すでに国家資格をお持ちの専門職の方です。そして、事業構築や副業キャリアを検討中です。
このとき多くの方がおっしゃるのが、
「○○のコーチ認定を取ったんですけど、収益化に繋がらなくて…」
「国家資格はあるけれど、それをどう収益に繋げたらいいのか分からない…」
という2大トップです。
事業では、資格や学位そのものが収益に繋がるわけではありません。
国家資格に勝る、認定コーチ資格もありません。
「資格を活かせない」と感じるのは、サービスとしての設計がされていないからなのです。
スキルを副業に変える鍵は「形」にできているかどうか
現代のビジネスシーンでは、「どんな資格を持っているか」よりも、「どんな価値を提供できるか」が問われています。
つまり、スキルを“サービス化”された形にできているかどうかが、勝負の分かれ目になります。
どれほど専門知識があっても、それが形になっていなければ、利用者は「何に対してお金を払えばいいの?」と戸惑ってしまいます。
逆に、国家資格や肩書きがなくても、価値のある無形スキルを明確に「サービス」として提供できる人は、自然と選ばれる存在になります。
副業キャリアに必要なのは“形になった”無形資産スキル
少々くどくなりましたが、もうこれ以上「資格」を追い求める必要はありません。
事業に必要なのは、「価値あるサービスとして形になった無形資産スキル」です。
特に医療従事者や支援職のような専門職の方にとっては、これまでの実績や経験こそが最大の財産です。
それを言語化・体系化し、サービスとして届けることができれば、副業としても、独立事業としても確かなスタートになります。
「せっかく、わざわざ、事業を始めるのであれば、単なる収益化よりも、”醍醐味”を味わおう」の記事を合わせてお読みいただければ、より理解が深まると思います。
FAQ|よくある質問
Q. 国家資格はあるのに副業に繋がりません。なぜでしょう?
A. 国家資格はあくまで「特定業務を行うための許可」であり、ビジネスにおいてはそれだけでは収益化につながりません。副業では、「価値として提供できるか=サービス化」ができているかどうかが重要です。
Q. 医療系のスキルは、ビジネスで通用しますか?
A. はい、通用します。ただし「誰に」「何を」「どう届けるか」を明確に設計する必要があります。そこに取り組むのがキャリアlabの支援の本質です。
また、もしご自身で明確な提供スキルが見つからない場合は、スラトレ®を活用し、プロとして活動する力を身につける「スラトレ®プロコーチ養成講座」の受講も選択肢の一つです。
無形資産スキルを価値に変えたいあなたへ
もし今、「資格はあるけど活かしきれていない」「自分のキャリアに違和感がある」と感じているなら、まずは一歩、学びの扉を開いてみませんか?